春にさきがけて

  2月も半ばとなりました。寒い日が続きますね。お茶の世界では、お正月の行事が終わり、ちょっと一息・・・・・・。普段のお稽古に落ち着いて励めますね。
 この季節に恒例の、逆勝手のお稽古がこの間から始まっています。お点前する方からすれば、いつも右側になるお客の位置が、逆勝手では左側になります。それに伴って、ものの置く位置、手順なども一部変わるのですが、すべて左仕様になるわけでもなく、左利きに有利になるわけでもない。ちょっとややこしいのですが、そこは環会の皆さん、例年のことで、すぐに対応していたようで、頼もしく思いました。それなら、ということで、なかなか使う機会のなかった台目棚を、本勝手の方に据えてみました。いわゆる4畳半以下の小間のお席のお点前になります。これも、足運びなどに若干とまどいながらも、皆さんすんなりとなさいました。
 いつもの動きと違うこと、反対のこと、などをしようとすると、頭からの指令に対し、身体の反応がちょっと遅くなるんですね~。でもしばらくして馴染むと、それがなくなります。面白いものです。全くの初心者のほうが、身についていないだけに、普段と違うことに反応しやすいかというと、やっぱりそんなことはない。長くお稽古されてて、身についている方の方が、柔軟なのです。応用がきくんだ、と思います。
 寒いとはいえ、お茶席ではすこうし季節を先取りするため、早春の設えに和むのもこの時期です。話題になった、岡崎の美術館での楽茶碗の展観は終わってしまいましたが、そろそろあちこちで春の企画展などが始まると思います。環会の皆さん、ご興味があれば足を運んでくださいね。私も億劫がらずに、勉強に行きます・・・…もう少し暖かくなれば~。